子どもの学費が終わって、ようやく自分たちの老後のことを考え始めました。
今まで3人の子ども達を社会に出すまではと踏ん張ってきて、月々の生活費を捻出するのに精一杯の日々。
気づけば預貯金がほとんどないという現実に胸がざわつきました。
これからは”自分たちの老後”という現実が待ち構えています。焦りの気持ちはありますが、焦ったところでどうしようもない。
ないものはないのだから……。この局面をどう乗り越えるか?
老後資金なんて、まだ先の話だと思っていた
これまでずっと「今を乗り切ること」に精一杯でした。
教育費、住宅ローン、日々の生活費。 とてもじゃないけれど、老後資金まで考える余裕なんてまったくありません。
ニュースや雑誌で「老後資金2000万円問題」という言葉を目にしても、
どこか他人事のように感じる自分もいて「今はそれどころじゃない。」──そう思っていたのです。
しかも、シニアって誰のこと言ってるんだ?
正直、自分が60歳になるという実感も湧かなくて……。
シニアって言葉も自分には該当しないと頑なに思う自分がいて(笑)
そんなのまだ先のこと……。
でも、ようやく教育費からも解放され、いざ60歳という年齢を迎えてみると、
“これからどうする?”という気持ちが沸々と……。
今の生活が続かなくなったとき、いったい何に頼ればいいのか。
そうなれば不安ばかりがどんどん大きくなり、通帳の残高を見て絶望。
年金だけでは足りない現実に気づいた
そこで、ねんきん定期便を見直してみました。
「老齢基礎年金+老齢厚生年金 1,177,524円」という数字。
ピンとこないまま、ネットで年金シミュレーションをしてみると、月額10万円にも満たないではないですか。それは 想像していたよりずっと少ない金額でした。
今は働いているのでいいですが、もし働けなくなって年金のみになったらどうなる?
そうなったとき、夫の年金を合わせても、今の生活水準を維持するのは難しそうです。
初めて、年金だけでは暮らしていけないという現実を実感しました。 そこから少しずつ、「自分たちの力で備える」必要性を感じ始めたのです。
不安を少しずつ行動に変えていく
最初は何をすればいいのか分からず、ただ漠然と焦っていました。
でも焦っても何も変わらない。
そう思い直して、まず行動に移したのが「新NISAの積立」でした。
2025年4月、60歳の誕生日をきっかけにスタート。
つみたて投資枠で
「eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)」を月5万円、
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を月3万円。
チャートは見ず、増減にも一喜一憂せず、 ただコツコツと積み立てる──そう決めました。
不思議なことに、それだけで心が少し軽くなりました。
“お金の不安”はすぐには消えないけれど、 「何もしていない不安」からは抜け出せた気がします。
“お金を増やす”より、“安心を積み立てる”
若いころは「貯金=増やすためのもの」でした。
でも今の私にとっての目的は、**“安心を積み立てること”**です。
10年後の70歳からは取り崩しながらも、 元本が枯渇するころには寿命を迎えるだろう── そんなふうに考えています。
ちなみに、
チャートは見ず、増減にも一喜一憂せず、 ただコツコツと積み立てる──そう決めたといいつつ、
楽天証券にログインして確認してみると、積立4ヵ月で+25,382円増えていました。
これは今後どうなるかわからないので、ここで浮かれてしまうのではなく、よい幸先が切れたと安堵する材料になりました。
老後資金の計画というのは、単にお金の話ではなく、 「これからの人生をどう過ごすか」という心の整理でもあるのかもしれません。
焦らず、無理せず、淡々と積み重ねていく。
それが、今の私にできる最善の“老後の備え”です。
おわりに
老後資金を考えることは、未来の不安と向き合うことでもあります。
でも、その不安を見て見ぬふりをせず、少しずつ行動に変えていくことで、 今の暮らしにも穏やかさが生まれる気がします。
もし今、「老後資金なんてまだ先」と思っている方がいたら、 どうか一度、通帳を開いてみてください。
そして「ここから始めよう」と思えたら、それで十分。
私も同じように、一歩ずつ歩いています。
今日は率直に、積立投資に飛び込んでみて何を得たか、という私の感想でした。